「やってもらう」から「自分でする」リハビリをめざして

「今日もリハビリやってもらおう

 

私たちリハビリスタッフが悩んでしまう言葉です・・・

 

従来のリハビリは「やってもらう」ことが中心でした。

ですから、病院や施設にいるときは運動量がありますが、家に帰ると寝たきりや、座ったきりになってしまうケースが多いと感じます。

 

本来のリハビリは、「自分でできることは自分でする」ことです。

朝起きたら洗面所で顔を洗い、トイレで用を済ませ、食卓で食事をとり、外の空気を吸う、人と話をする、買い物に行く・・・、つまり当たり前の日常生活を送るという基本的なことがリハビリになります。

 

これからは介護予防の時代です!

 

主体的な生活。

 

機能的なリハビリの先にある、「目的意識」が大切です。

 

もっと歩けるようになったら、どこへ行きたいか?

腕が動くようになったら、どんな活動をしたいか?

どんな生き方をしていたいか?

 

などなど、自分らしくやりたいことの実現をめざしませんか?

 

当たり前と思っていたことでも、ひとつひとつ自分でやってみませんか?

 

そして「できる自分」を素直に褒めてください!

 

家族の方はできる親を称えてください!!

 

カナダ作業療法モデル

作業療法士が「人」をとらえる考え方の一つにカナダ作業療法モデルというものがあります。

 

私(小松)は、このモデルはとってもわかりやすいと思っています。

 

まず、緑の三角形に着目してください。

これは人を表しています。

人は「情緒(こころ)」「認知(あたま)」「身体(からだ)」の3つの要素で成り立っていると考えます。身体と心はつながっているといいますよね。

この3つのバランスが整っていることで、健康な生活ができるわけです。

 

そして、その内側にあるのが「スピリチュアリティ(自分らしさ)」があります。

このスピリチュアリティとは何ぞやとなるのですが、精神・魂とかアイデンティティと表現できるでしょうか。

 

さて、この三角形が整っていたらオールオッケーなのかというと・・・・?

 

身体が動くからといって、日常生活が上手くでき、社会適応できるかというと疑問ですよね。五体満足だったら引きこもりやニートの問題なんてないはず!

 

次のまるに着目すると、「セルフケア(暮らす)」「生産活動(働く)」「レジャー(楽しむ)」が挙げられています。これは、人が行う作業活動の領域を意味しています。人は、身支度や家事などが円滑に行えて(暮らし)、地域や職場での役割を担うことができ(働く)、気晴らしや趣味など(楽しむ)活動のバランスが大切になります。

 

さらに、青の輪は環境の領域です。地域、文化、世代などによって人は影響を受けて生活しているのです。

 

これらの視点で利用者をとらえると、どこに強みと弱みがあり、何を支援したらいいのかがわかりやすくなると思います。

 

(参考 http://samurai-ot-blog.blogspot.jp/2012/09/blog-post_20.html)

膝が痛い場合はココを確認

中高年になると膝痛が多くなります。日本人女性にはO脚による変形性膝関節症が多く見受けられます。

膝が痛い場合に確認いただきたいことは、

  1. 膝の関節周りの腫れ
  2. 関節周囲の熱感
  3. 痛くてうごかせない、バキバキ音がする(動作時痛や異音)
  4. 膝を伸ばすとお皿がぶよぶよと浮く

などです。これらがある場合は早めにお近くの整形外科をご受診ください。

1や2は関節に炎症が発生している可能性があります。

3は半月板や靭帯損傷の恐れあり。

4は関節内に水(関節液)がたまっていると予想されます。

 

膝の関節周囲に付着する筋肉は股関節や足関節ともつながっているため、股関節や足関節の周辺筋肉が硬くなっているケースもあります。筋肉のアンバランスによって膝に負担がかかっているケースも多く、ストレッチや筋力練習も効果的です!

冷え対策は夏場から

冷え性の人、たくさんいらっしゃいますね。

私小松も身体が冷えやすいタイプなのです。

 

冷えは何も冬場の問題ではないんですよね。

実は夏場から注意する必要があるのです。

 

エアコンの効きすぎた室内

露出の多いファッション(特に足元、下半身)

冷たいものを口にする

などなど要注意です・・・・

 

日本では昔から「頭寒足熱」と言います。

足が冷えてしまうと、必然的に頭の方へ熱がまわってしまいます。

そうすると、のぼせや自律神経失調の原因にもなりかねません。


またあついからといって、冷たいものばかりを口にすると

内臓が冷えてしまい、内臓の機能不全が生じます。

実は、内臓の不具合が腰痛の原因になっていることも多いんですよ。

 

一般紙で言われているように、体温が下がると免疫力が低下します!!

免疫力の低下は不健康、老化促進へとつながります。

 

長生きのためには、冷やさない工夫が必要です。

 

具体的な方法は、また別の機会に・・・・

 

(作業療法士 小松顕)

こむらがえりの対処法

声がでなくなるほど痛みが襲うこむらがえり。

 

明け方や、足を延ばしたとき、海水浴などでよくなりますね。

 

このこむら返りの原因ご存知ですか?

 

①睡眠不足

②疲労により、筋肉に乳酸がたまる

③水分不足

④ミネラル不足

⑤ビタミン不足

⑥アルコールの取りすぎ

⑦運動不足

などがあげられます。

 

ですので、予防法はこの逆を心がければいいわけです。

 

よく寝て、水分やミネラルを補給し、適度に運動する。

寝る前に一口水を飲むだけでも効果ありますよ。

 

万一起こってしまったら・・・

ふくらはぎを伸ばすこと。

私の場合、近くの壁に足の裏を押し付けてふくらはぎを伸ばします。

 

大切なことは、不摂生を避けることです!!

 

 

「手が冷たい人は心が温かい」ってホント?

それはウソです。

 

何の根拠もございません!

 

「手が温かい人は心も温かい」というのが正解なんです!!

 

手が温まると、大脳の島皮質という部位が興奮します。

 

この島皮質は、身体を場所を認識したり、情動をコントロールする箇所です。

 

島皮質が興奮することで、豊かな情緒へと導かれます。

 

 

ですから、冷たい手ではなく、手を温めてから人を触ってください。

相手も、自分も癒されるますよ!!

 

肥満度チェック!

ご自身の肥満度をご存知ですか?

 

最近ではBMI(Body Mass Index)という言葉がテレビでも流れています。

このBMIとは、体重と身長の関係から算出する肥満度を表す体格指数のことです。

 

 BMI指数=体重(kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}

  

BMI指数22が標準とされ、統計上ではもっとも病気になりにくい体重と言われています。

 

26.4以上になると肥満体型を意味しています!

 

【解消にお勧めなウォーキング】 

 ウォーキングは歩くという動作に合わせて呼吸を行う有酸素運動です。なので酸素が血液を通して体中に送られて代謝がよくなります。ホルモン分泌も活発になり、肌の新陳代謝もアップしますよ。

 

 

ロコトレの紹介

ロコトレ(ロコモティブシンドロームの予防体操)を紹介します!

 

1.開眼片足立ち

目を開けた状態で片足立ちをします。転倒の危険性があるので、机や椅子にそっと手を添えて実施します。

実施目安=左右交互に1分間。1日に3回です。

 

2.スクワット

不適切なやり方を続けると膝痛の原因となりますので気を付けましょう。

両足をおよそ肩幅に広げ、足先は少し外側へ広げます(30度)。背すじを伸ばした状態で腰を沈めていきます。曲げるとき、膝がつま先を超えないように注意してください。

実施目安=5~6回。1日3セット。

 

3.膝伸ばし

椅子に座った姿勢で、膝を伸ばします。もしくは寝た状態で10センチ程度足を上げます。

実施目安=10回~20回。1日3セット。

 

4.背伸び

椅子や机を持ち、つま先立ちになります。ふくらはぎの筋肉を動かします。

実施目安=10回~20回。1日3セット。

 

5.片足踏ん張り(ランジ)

片足を前に出し、出した側太ももが地面と水平になるくらいに膝を曲げます。

実施目安=5~10回。1日2~3セット。

 

長く続けるコツは無理をしないこと!!

楽しく仲間と行うと効果的です!

ロコモティブシンドロームをご存知ですか?

ロコモティブシンドロームを知っていますか? メタボという言葉の流行に合わせて、ロコモと略称で呼ばれることもあります。このロコモは、運動器の障害、例えば骨(骨粗鬆症、骨折)、筋肉(筋力低下、神経症状)、関節(椎間板ヘルニア、関節症)などの疾患により、移動機能の障害が発生し、要介護のリスクが高まる状態のことを言います。日本整形外科学会が、これから起こる超高齢社会を危惧して提唱した概念です。

 

以下の項目に当てはまったら要注意です!

①片足立ちで靴下が履けない

②家の中でつまづいたり、滑ったりする

③階段を上るのに手すりが必要

④横断歩道を青で渡り切れない

⑤15分くらい続けて歩けない

⑥2kg程度の買物をして持ち変えることが難しい

⑦重たいものを持つ仕事(布団あげ、掃除機など)が難しい

 

7項目中1つでも心当たりがあれば、ロコモの可能性があります。

 

生活習慣を見直してみましょう!

 

 

日光浴はどれくらい効果があるのか?

日光を浴びることは健康のためにもいいと言われています。

 

その理由を知っていますか?

 

1)骨が丈夫になる

日光が直接骨を作るわけではありません。

紫外線が皮膚にあたることで、皮下脂肪からビタミンDが作られます。このビタミンDは腸からのカルシウム吸収を促し、骨を丈夫にしてくれます。

 

2)生活リズムができる

朝の日光に当たることが有効です。朝の太陽は一日のリズムをつくります。外の景色をみるだけでも効果があるとも言われています。メラトニンというホルモン分泌が収まり体が覚醒してきます。目覚めてから14~16時間でメラトニンの再分泌が始まり、自然な眠気を催してくるわけです。昼夜逆転している人は日光浴の効果あり!

 

3)気分が落ち着く

日光浴はうつ病にも効果があります。メラトニンと対をなしているのがセロトニンという物資で、日光に当たることで分泌が促進されます。このセロトニンが分泌されると、気分や感情のバランスが整い、痛みが抑えられたり、学習機能の効果もあるとされています。

しかし! やりすぎは厳禁。日を浴びすぎると逆効果でセロトニン分泌は減少するので要注意です。

夏場は木陰でも十分で、皮膚がんの恐れもあるのでやりすぎは禁物(夏場は5分程度)。一般的に30分程度がよいとされています。

 

その他、体温上昇により循環機能もよくなります。

 

縁側で日向ぼっこ・・・

 

人の体はいいものを知っています。

みなさんも午前中の日光浴してみませんか?

なぜ高齢になると夜のトイレが多くなる?

夜のトイレ回数が気になりませんか?

 

若い時に比べると増えてくるんですよね。心あたりはありますか?

 

【夜間のトイレ増加原因】

 1.心臓機能の低下

心臓機能の低下により、活動量の多い昼間は尿が十分作れず、夜になってその分尿量が増え、夜間のトイレが多くなります。

 

 2.腎機能の低下

普通は夜間寝ている時に、脳から夜間の尿を減らすホルモンが分泌され、その命令により腎臓は尿を濃縮する働きをします。腎臓の機能が衰えることで、尿を濃縮する働きが低下し、結果として尿量が増えてしまうわけです。

 

 3.睡眠の深さの問題

睡眠が浅いために、ついつい起きてしまってトイレに行きたくなる場合もあります。

 

その他にも利尿剤の服用など薬の影響や泌尿器の問題もあります。

就寝前に水分をたくさんとると尿量も増えるわけですが、トイレに行くのが嫌だからと、水分を減らしすぎると脱水症の危険性が高まります。

 

あまりにも頻回な場合は受診をお勧めします。

 

日常でできる対応策としては、

①日中はしっかり活動して、ぐっすりと眠ること。

②骨盤底筋群の収縮を促すこと。

です。

 

骨盤底筋群のトレーニングというと難しく聞こえますが、お尻の穴をキューッと閉めるようにして、数秒止めることで効果があります。

 

夜間にトイレに起きてしまう方、トイレが近い方、一度試してみませんか?

横断歩道を渡るために必要な歩行速度は?

高齢者が外出を嫌う一つに「横断歩道」があります。

 

渡り切れるか不安・・・という理由からです。

 

岐阜県のデータによると、横断歩道での高齢者事故は30.6%。

 

たしかに青信号が短く感じる交差点もありますよね・・・。

 

日本の信号では一般的に、

1mを1秒で歩くことができれば、横断歩道を渡りきることができる

と言われています。

 

ご存じでしたか?

 

10mを10秒で歩ければ、速度的には安心ですね。

 

リハビリでは施設の廊下を使用し、10mの歩行時間を計って歩行の実用性評価も行っています!!

 

歩行能力の向上を願っている方は、当リハビリスタッフまで相談ください!